夫婦で7園まわった、
保育園見学の備忘録
2回の保活で、夫婦あわせて7園を見学しました。予約の取り方から当日どこを見るかまで、実際にやってみて分かったことを書きます。夫婦で見ているところが違って困った話と、当サイトの見学メモで使っている31項目も、理由を添えて全部載せました。
この記事の内容
はじめに
こんにちは。横浜・川崎保活マップを運営している者です。自分の保活がしんどかったのでこのサイトを作りました。ふだんはマーケティングの仕事をしていて、数字を扱っています。
これまでの4本は、公開データを集めて分析する記事でした。今回は毛色が違って、2回の保活で、夫婦あわせて7園をまわったときの備忘録です。数字はほとんど出てきません。
見学に行く前、正直なところ「何を見ればいいのか」がまったく分かっていませんでした。ネットで見つかるチェックリストは項目が多すぎるか、逆にふわっとしすぎているかのどちらかで、実際に園に立った瞬間に何も聞けませんでした。
7園まわり終えて思うのは、見学で本当に効くのは「あとから調べ直せないこと」を聞くことだという点です。保育理念や方針はホームページに書いてあります。でも「使用済みのおむつを持ち帰るかどうか」は、行って聞かないと分かりません。そして毎日効いてくるのは、後者のほうです。
1. 見学の予約が、最初の関門でした
いちばん想定外だったのが、見学はいつでも受け付けているわけではないということでした。
合同見学が多く、回数が限られている
毎日いつでも個別に案内してくれる園は、あまりありませんでした。多かったのは何組かをまとめて案内する合同見学で、週1回、あるいは隔週1回という頻度です。
つまり、思い立ってから実際に見学できるまでに、1〜2週間の待ちが入ります。7園まわろうと思えば、単純計算でも1か月以上かかります。ここを見誤ると、申込の締め切りが先に来ます。
時間帯もだいたい決まっている
案内された時間帯は、この2つのどちらかがほとんどでした。
| 時間帯 | そのとき園で起きていること |
|---|---|
| 10時前後 | 外遊びや散歩に出る前後 |
| 13時ごろ | 給食が終わって、お昼寝に入るころ |
時間帯によって見えるものが変わります。午前中は子どもが活動している様子が見られますが、給食の実物は見られないことがあります。13時からだと子どもたちは寝ているので園内は静かですが、そのぶん施設をゆっくり見られます。
どちらが良いというより、選べるなら午前をひとつ、午後をひとつ入れておくと、園の見え方が偏らずに済むと思います。
申し込みはほとんど電話
ウェブから予約できる園もありましたが、大半は電話でした。しかも保育中は当然ながら出られないので、つながる時間帯が限られます。
ここが地味に大変で、仕事の合間に電話をかけて、つながらなくて、かけ直して、という往復が発生します。電話をかける時間をあらかじめ確保しておくほうが、結果的に早く終わります。
予約まわりで、先に決めておくとよかったこと
- 候補の園を先にリストにして、電話する順番を決めておく
- 合同見学の日程を聞いたら、その場で次の候補園に何日を空けておくかを考える
- 「見学は何組くらいですか」も聞いておく。組数が多いと、個別に質問しづらいことがある
2. 行く前に、夫婦で決めておくこと
夫婦で見ているところが、思っていた以上に違う
これがいちばんの反省点でした。見学から帰ってきて話し合うと、お互いが見ていた場所がまるで違うのです。
片方は通いやすさや持ち物の負担といった毎日の運用を見ていて、もう片方は先生の様子や保育の中身といった子どもの過ごし方を見ている。どちらも大事なのですが、噛み合わないまま「あの園どうだった?」と聞くと、返ってくる答えが比べられません。
やっかいなのが、気づいても聞き直せないことです。前の章のとおり合同見学は週1回や隔週なので、次の機会は1〜2週間後になります。
なので、行く前に「この3つは絶対に確認する」を夫婦で決めておくのがいいと思います。全部そろえる必要はありません。共通の3つだけ決めて、あとは自由に見る。それだけで、帰ってきてからの会話が成立します。
見に行く園の規模を、どちらかに偏らせない
手分けして見学に行くこともあると思います。そのときに気をつけたいのが、園の規模がどちらかに偏ってしまうことです。
定員19人以下の小規模な園と、園庭のある大きな園では、見え方が根本的に違います。先生の人数も、行事のやり方も、子どもの動き方も違う。片方が小規模ばかり、もう片方が大きな園ばかり見てしまうと、比べるために手分けしたはずが、比べられなくなります。
割り振るときは、規模をまぜる。それだけで、あとから話すときの土台がそろいます。
駐車場があっても、見学では使えないことがある
園に駐車場があると書いてあっても、台数が数台しかない園では、見学者は使えないことがあります。送迎の保護者が優先なので、当然といえば当然です。
車で行くつもりなら、近くにコインパーキングがあるかどうかを先に調べておくことをおすすめします。住宅街の中にある園だと、意外と近くに見つからないこともあります。
逆に、駐車場がなくても停められる園もある
これは行ってみて知ったことですが、駐車場のない住宅街の小規模な園でも、送迎の短時間なら停めてよいことになっているケースが結構ありました。
「駐車場なし」という情報だけで車送迎をあきらめる前に、実際どう停めているのかを聞いてみる価値はあります。日々の送迎に直結する話なので、ここは遠慮せずに聞いていいところだと思います。
3. 案内してくれる人は、園によって違う
7園まわって、はっきり違ったのがここでした。園長先生が出てきて一通り案内してくれる園もあれば、事務の方が対応する園もあります。
そして正直に言うと、園長先生が出てきた園のほうが、印象が良くなりがちでした。思いを持って語ってくれるので、当然そうなります。
ただ、あとから考えると、これは危ない見方でした。案内してくれた人の熱量と、その園で毎日過ごす子どもの環境は、別の話だからです。園長先生が手を離せなかっただけの園が、それだけで候補から落ちてしまうのはもったいない。
なので、誰が案内してくれたかに関係なく答えが返ってくる質問を用意しておくのがいいと思います。次の章の31項目は、そのつもりで作っています。
熱心な園は、こちらが聞く前に見せてくれた
印象に残っているのは、聞く前から具体的なものを見せてくれた園です。
- 給食の実物と量を、その日の献立で見せてくれた
- トイレトレーニングをどう進めているかを、年齢ごとに説明してくれた
- 普段どのくらいの距離を歩くかを、行き先の公園まで含めて教えてくれた
逆に言うと、これらは聞けば答えてもらえることでもあります。見せてくれなかった園が悪いわけではなく、こちらから聞けばよかっただけの話でした。
4. 見学で聞くこと 31項目
当サイトの見学メモで使っている31項目です。選んだ基準は3つで、①園によって答えが大きく違う ②あとから調べ直せない ③入園後に効いてくるものにしぼっています。
なぜその項目なのかを添えました。全部聞く必要はなくて、自分にとって重い列だけ見ればいいと思います。
送迎・アクセス(5項目)
| 聞くこと | なぜ |
|---|---|
| 駐車場 | 「あり」でも送迎時に使えるとは限らない。近隣のコインパーキングまで含めて確認したい |
| 駐輪場 | 雨の日に子どもを降ろす場所があるかで、朝の負担が変わる |
| ベビーカー置き場 | 置けない園だと、上の子の送迎と重なったときに詰む |
| 車での送迎 | 禁止・条件つき・OKで日常が変わる。前章のとおり、実態を聞くのが大事 |
| 通いやすさ | 坂・踏切・信号の数など、地図では分からないものを体で確かめる |
持ち物・保護者の負担(6項目)
毎日と毎週末が、ここで決まります。いちばん差がつくのに、いちばん見落としやすいところだと思います。
| 聞くこと | なぜ |
|---|---|
| おむつのサブスク | あると、毎日のおむつの持参と名前つけがまるごと消える |
| 使用済みおむつ | 園で処分か持ち帰りか。持ち帰りは帰りの荷物と気持ちの負担が毎日続く |
| 布団・シーツ | 週末に布団ごと持ち帰る園がある。車がないと大変になる |
| 着替えの必要枚数 | 枚数が多いと洗濯と補充の頻度が上がる |
| 名前つけの手間 | おむつ1枚ずつ記名が必要な園もある。入園前の準備量が大きく変わる |
| 連絡帳・登降園 | アプリか紙か。紙だと毎朝書く時間が要る |
保育の内容・先生(5項目)
| 聞くこと | なぜ |
|---|---|
| 先生の雰囲気・言葉かけ | 案内の説明ではなく、子どもへの声のかけ方を見る |
| 子どもたちの表情 | 説明より正直に出る。ここは見るしかない |
| 異年齢の交流 | 上の子・下の子と関わる時間があるか |
| はだし保育 | 方針が分かれる。合う・合わないがはっきりする |
| 習い事・英語など | 体操・英語などが保育時間内にあるか。外で習わせる手間が変わる |
ここにもう1つ足すなら「担任が固定かどうか」です。担任が決まっている園もあれば、複数の先生が日替わりで見る園もありました。あわせてパートの先生の割合を聞くと、子どもから見た「いつもの人」がどれくらいいるのかが見えてきます。
施設・環境(5項目)
| 聞くこと | なぜ |
|---|---|
| 園庭 | 広さより「なければどこへ行くか」。次章のとおり、ないほうが歩く量は増える |
| 建物の新しさ | 新しさ自体より、動線と安全性の目安として |
| 室内の明るさ・におい | 写真では分からない。行った人にしか分からない情報 |
| 0-1歳と幼児の空間 | 分かれているか。0歳児クラスなら気になるところ |
| 清潔感 | 古さと不潔さは別物。そこを分けて見る |
食事・健康・安全(5項目)
| 聞くこと | なぜ |
|---|---|
| 給食 | 自園調理か外部搬入か。可能なら実物と量を見せてもらう |
| アレルギー対応 | 該当するなら最重要。どこまで対応できるかは園差が大きい |
| 冷凍母乳・離乳食 | 0歳で入るなら確認しておきたい |
| 看護師の配置 | 常駐か巡回か。体調を崩したときの対応が変わる |
| 防犯・セキュリティ | 出入口の管理。毎日のことなので運用も含めて見る |
時間・行事・運営(4項目)
| 聞くこと | なぜ |
|---|---|
| 延長保育 | 当日申し込みができるか。急な残業のときに効く |
| 土曜保育 | 条件つきのことがある。要件を具体的に聞く |
| 行事・保護者参加 | 平日開催があるかどうか。共働きだと休みの取り方に直結する |
| 発熱時の呼び出し | 何度で連絡が来るか。仕事の組み立てがここで決まる |
ここにももう1つ足すなら「保護者以外がお迎えに行けるか」です。祖父母にお願いする場面は必ず来ますが、事前に申請書が必要な園がありました。当日になって慌てないよう、聞いておくと安心です。
総合印象(1項目)
最後に「第一希望にしたい/候補に残す/見送りたい」を、その場で決めておきます。7園もまわると記憶が混ざるので、印象が新しいうちに置いておくのが大事でした。
事実と、思ったことを分けて残す
31項目を使っていて気づいたのですが、この中には性質のまったく違うものが混ざっています。
| 種類 | あてはまる項目と、扱い方 |
|---|---|
| 事実 | おむつのサブスク、使用済みおむつ、給食、土曜保育、看護師の配置など。誰が行っても同じ答えになるので、選ぶだけで共有できる |
| 感じたこと | 先生の雰囲気、子どもたちの表情、清潔感、通いやすさなど。人によって答えが変わる。選択肢だけだと、相手には根拠が伝わらない |
問題になるのは後者です。「気になる」とだけ共有されても、受け取った側は何が気になったのか分かりません。しかも保活は判断が重いので、根拠のない印象だけが残ると、あとで揉めます。
そこで、感じたことには「何を見てそう思ったか」を一行だけ添えるようにしました。見学メモの自由メモ欄に書いておけば十分です。
×「先生の雰囲気:気になる」
○「先生の雰囲気:気になる/泣いている子に3人がかりで来ていた。手厚いとも、慌ただしいとも取れた」
こう書いておくと、同じ場面を見た相手が、自分とは違う解釈をする余地が残ります。上の例なら「手厚い」と読む人もいるはずで、そこから話が始まります。事実と解釈をくっつけたまま渡してしまうと、その余地が消えてしまいます。
5. 行ってみて、思い込みが外れたこと
園庭がない園に、ネガティブな印象を持っていました
まわり始めた当初は、園庭がないというだけで候補から外しかけていました。子どもがのびのび遊べないのではと思っていたからです。
実際に聞いてみると、逆でした。園庭がない園は、毎日のように近くの公園まで歩きます。しかもそれなりの距離を歩くので、結果的に体力がつく。地域の運動会で強いのは園庭のない園だ、という話も聞きました。
もちろん園庭がある良さもあります。ただ「園庭の有無」だけで判断するのは早すぎたというのが、まわり終えたあとの実感です。「ないならどこへ行くのか、どのくらい歩くのか」まで聞いて、初めて比べられます。
宗教が背景にある園は、思っていたより多い
まわってみると、宗教法人が母体になっている園はそれなりにありました。もともと福祉や教育を担ってきた歴史があるので、考えてみれば当然ではあります。
ただ、実際に説明を聞いた範囲では、日常に出てくるのは食事の前のあいさつや、季節の行事といった場面が中心でした。想像していたより穏やかだった、という感想です。
とはいえ、ここは家庭によって考え方が違って当然の部分です。気になるなら「日々の保育のどんな場面に出てきますか」と具体的に聞くのがいいと思います。聞きにくい話に思えますが、園の側も慣れているので、普通に答えてもらえました。
6. 最後に:空きの多い園を選びました
最後に、いちばん個人的な話を書きます。
結果として我が家が選んだのは、比較的空きの多い園でした。保活をしていたときは、正直なところ「空いているのには理由があるのでは」と身構えていました。
実際に2つの園に子どもを通わせて、いま思うのは、空いていたことによる不満は、ほとんどなかったということです。先生にもよくしてもらいましたし、困ったことは特にありませんでした。
このサイトで26か月分のデータを見てきて分かったのは、空きが出る理由の多くは、その園の中身ではなく立地や周辺の人口だということでした(2本目と4本目で書いています)。駅から少し離れている、近所に0〜2歳が少ない。そういう理由で空いている園はたくさんあります。
なので、空いている園を候補から外さないでほしいというのが、7園まわって2園に通わせた身からのいちばん言いたいことです。見るべきは空いているかどうかではなく、この記事に書いた31項目のほうだと思っています。
長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。見学のとき、この31項目がそのまま使えるようにしてあります。よければ使ってみてください。
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見学メモ
この記事の31項目を、園ごとに記録できます。
選ぶだけなので、見学のその場で入力できます。
書いた内容は園ごとに並べて比較できて、答えが違う項目には色がつきます。
登録不要・すべて無料。今お使いのブラウザに保存されます。
この記事について
書いていること
- 運営者が自分の保活で7園を見学したときの記録と、2つの園に子どもを通わせた経験にもとづいています。
- 31項目は、当サイトの見学メモで実際に使っている項目です。
注意していただきたいこと
- 見学の受付方法・時間帯・持ち物の決まりは園ごとにまったく違います。ここに書いたのは7園をまわった範囲での傾向で、すべての園に当てはまるものではありません。
- 特定の園を評価したり、優劣をつけたりする意図はありません。園名も出していません。
- 駐車や送迎の扱いは園と周辺の状況によって決まります。必ず園に直接ご確認ください。
- 宗教が背景にある園について書いた部分は、見学時に説明を受けた範囲の記録です。園によって考え方も運用も異なります。
- 個人の経験にもとづく記事です。入園や選考の結果を保証するものではありません。